鎌倉テラスの家 竣工写真撮影

昨日は3月に竣工した「鎌倉テラスの家」の竣工写真の撮影を行いました。カメラマンは前職からお世話になっている繁田さん(繁田諭写真事務所)。かれこれ15年ほどのお付き合いです。竣工してから3ヶ月ぶりに伺いましたが、青々とした芝庭がとても気持ち良く、さわやかな空気感と芝の心地よい香りで、心身ともにリフレッシュすることできました。竣工写真の仕上がりが楽しみです!
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ひとあし、ひとあし

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ようやく春が来た、と思っていたら桜はあっという間に葉桜になりもう新緑が心地よい季節となりました。娘が小学校に入学し、彼女にとって新たな生活が始まりました。そして私も春から専門学校でインテリアデザインを教え始めたり、長年お世話になっていた方からのご紹介で新たなクライアントさんとのお仕事が始まったりと、4月から新しい出会いに恵まれ、貴重な経験をさせて頂いています。「人生の転機は出会いから」私が大切にしている言葉です。この出会いが自分の人生にとって必然であったと後に感じられるよう、一つ一つ丁寧に向き合っていきます。

鎌倉テラスの家 オープンハウス終了

先週末「鎌倉テラスの家」のオープンハウスを行いました。期間中は天気にも恵まれ、桜が咲き始めた鎌倉の街は大変な賑わいでした。そんな中、独立して初めてのオープンハウスにも関わらず、80名を越す大勢の方々にお越し頂き、遠方からは仙台や京都からも駆け付けていただきました。ご来場下さいました皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。

「鎌倉テラスの家」は計画から竣工までおよそ2年を費やしました。計画当初からリビングに置くソファーや吹き抜けのペンダント照明、寝室のベッドや水廻り設備などがクライアントさんから提示され、それらが収まるのはもちろんのこと、空間が主張しすぎないように素材や色・質感を構築していきました。指定のプロダクトはどれも上質でハイエンドなものが多いため、空間はニュートラルな色調でありながら重厚な質感の素材を用いることでバランスのとれた住宅になったのではないかと感じています。

こうして無事竣工を迎えることができたのも、クライアントのOさんをはじめ、工務店さんや様々な関係者さまの多大なるご協力のお陰です。本当にありがとうございました。そしてOさん、ご竣工おめでとうございます。独立して間もない私たちにこのような素晴らしい機会をくださいましたこと、改めて心よりお礼申し上げます。打合せでのご主人の決断力と奥様の心温まる気配りに何度も私たちは助けられました。

竣工後、ご主人からこんな激励のメッセージをいただきました。『貴方達2人の感性、及びきめ細かい対応には「唯一無二」の可能性を感じております。持ち前の「きめ細かな対応」と「良いセンス」で吉里さんの世界観を世に広めて下さい。』 住宅は竣工して終わりではなく、住んでからが本当の意味での評価が表れるものです。暮らしやすさ、安全性、そういったあらゆる側面から今後もOさんからの忌憚ないご意見をいただければと思っております。そしてこれからもさらに身を引き締めて、精進してまいりますので、引き続きどうか末永いお付き合いを宜しくお願い致します。
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[鎌倉テラスの家]オープンハウス(内覧会)のお知らせ

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この度、私どもが設計・監理しておりました鎌倉市での住宅が竣工し、お施主様のご厚意により3/23~25の期間でにオープンハウス(内覧会)の機会を設けさせて頂くことになりました。私たちにとって独立後、初めてとなる思い入れ深い住宅です。春の鎌倉散策も楽しみに、是非ご高覧いただきたくご案内申し上げます。

見学をご希望の方は、文末のリンクよりご連絡下さい。

鎌倉テラスの家(週末住宅)

75坪ほどの敷地に建つご夫婦お二人のためのセカンドハウスです。敷地は小高い山に囲まれた袋小路の立地で、西北には風情ある滑川が流れる閑静な住宅街にあります。都心で生活をされているご夫婦にとって、普段得られないような非日常的で開放感あふれる上質なくつろぎの空間が今回求められました。2階のLDKは [ 3間×5.5間×天井高3.4m ] の無柱空間を木造で創り上げ、東と南の2面による大開口と、屋根を鋼製柱1本で支える軽やかな構造により、浮遊感のある開放的なリビングを確保しました。また、25㎡ほどのゆったりしたデッキテラスからは、川のせせらぎを感じながら夕方には滑川越しに綺麗な夕日を楽しむことができ、テラスと一体となったリビングからもそれを楽しむことができます。天然石張りの贅沢な浴室空間や、特徴的なBOCCIのペンダント照明をしつらえた階段の吹き抜け空間など、各所の上質な素材と緻密なディティールと共に、それらを具現化した高い施工技術力もお感じいただけるかと思います。どうか細部に至るまでじっくりとご覧いただければ幸いです。


【鎌倉テラスの家】 O邸オープンハウス(内覧会)

日時:2018年3月23日(金)~25(日) 11:00~17:00 ごろまで
場所:神奈川県鎌倉市(JR横須賀線、湘南新宿ライン『鎌倉駅』より徒歩13分)

設計・監理:ヨシザトデザイン一級建築士事務所 | 吉里秀則・吉里絵里
構造設計:山田憲明構造設計事務所 | 山田憲明・赤阪健太郎
照明設計:LIGHTLINKS | 田中康一・永野俊哉
施 工:大同工業 | 中西太介

建築関係者だけでなく、一般の方もご見学頂けます。
見学ご希望の方にはご案内をお送り致しますので、ご希望の方は吉里までこちらよりメッセージをお送りください。追ってご案内をお送りさせて頂きます。

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鎌倉テラスの家 施主設計検査

昨年6月に工事が始まった鎌倉テラスの家もいよいよほぼ全ての工事を終え、今日はお施主さん、工務店さん、我々の三者が会し施主設計検査を行いました。施主設計検査とは、建物の引渡し前に工事の結果や出来上がりをチェックしていくことで、ミスや不具合があればその箇所を指摘し補修するものです。約2時間程かけて、塗装の汚れがないか、工事途中についた傷がないか等じっくりと複数の目で細かく確認していきました。幸い大きな問題はなく、お施主さんにも喜んでいただき、工務店さんとほっと胸をなでおろしました。再来週の引渡しに向けて、指摘箇所の補修をしていきます。これまでお施主さんや監督さん、関わっていただいた数多くの業者さん方と毎週現場で膨大な打合せを重ねて積み上げてきたものが、後一歩で完成に向かいます。それはとても緊張すると共に、住宅設計をしていて最も幸せを感じる瞬間かもしれません。

実は昨日、施主設計検査を前に工務店の大同工業さんの社内検査が行われていました。上役の方々や関わった全ての職人さんが一同に会してのその非常に厳しい自主検査から、大同工業さんが常に高い施工クオリティを保つことができる所以を知ることとなりました。そして今日は、たまたま本社からこちらにいらしていた大同工業の社長さんが飛び入りで現場にいらして、更なる厳しい目で各所をご確認くださり、「納まりがとても良くて、気持ちのいい空間ですね」とのお言葉をいただくことができ、またも胸をなで下ろしました。(私以上に担当の監督さんの方がなで下ろしていましたが  笑)

お施主さんのご好意により、3月下旬頃にオープンハウスを予定しております。後日改めて詳細を告知させていただきたいと思います。
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デンタルクリニック リニューアル計画

昨日は山形市内で進めているデンタルクリニック リニューアル計画の初回プレゼンテーションでした。こちらは1年半前に設計させて頂いたクリニックの系列店舗で、ありがたいことに今回もお声がけを頂きました。商業施設の一角にあるクリニックで、子ども連れの患者さんも多いようです。昨日も小学生の男の子が大きな声で泣きながら治療を受けていました・・。自分も子どもの頃は同じようによく泣いていましたが、独特の緊張感と恐怖感は大人になってもなかなか変わらないものです。そんな中、「くつろぎの空間」をテーマに安心感や心地よさを少しでも感じながら過ごせるように、空間や素材を構築していきました。無事に院長先生からOKを頂き、5月中旬のオープンに向けて次のステップ入っていきます。180220_01180220_02

節目

先週は大雪の仙台・山形出張から始まり、鎌倉の現場は足場が外れ、小岩のリノベーションは見積発注、だんだんの家は実施設計最後の施主打合せと目まぐるしくも充実した一週間でした。これから始まるプロジェクト、終わりを迎えるプロジェクト、そして設計を終え監理に移行するプロジェクト。どれも大切な節目を迎えています。クライアントの想いを胸に、ひとつひとつじっくり丁寧に向き合っていきます。180129_01 180129_02 180129_03

記憶

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石膏ボードが張られると、昔のことをふと思い出します。
小学2年生の頃、実家を新築したとき母親に付き添って工事途中の現場へよく通っていました。上棟してからしばらくの間は、部屋の大きさや佇まいはなかなか想像することができなかったけれど、石膏ボードが張られるとたちまち家の姿に変貌して、とてもワクワクしたことを今でもよく覚えています。石膏独特の匂いと木造の香りとが混ざり合った現場は、記憶をより鮮明なものにしてくれます。

謹賀新年

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新年明けましておめでとうございます。
おかげさまで独立3年目を迎えることができました。新しい出会いに感謝し、今年も全力で駆け抜けて行きたいと思います。皆様、本年もどうぞ宜しくお願い致します。

冬季休業のお知らせ

今年の年末は実施設計の打合せや目下工事中の現場打合せなどで、最後の最後まで落ち着かない状態での仕事納めとなりました・・。来年は新築住宅が2件竣工予定です。独立して初めてとなる、思い入れの強い住宅たちです。まずは、2月下旬の鎌倉テラスの家をしっかり納めて、良い年になるよう努めます。本年はどうもありがとうございました。来年もどうぞ宜しくお願い致します。
1/30(金)より1/4(木)まで冬期休暇とさせて頂きます。

宙吊り

鎌倉テラスの家は年明けからの仕上工事に向けて大工工事が佳境を迎えています。そんな中、階段室の吹抜け空間に巨大なFIXガラス(横1.7M×縦2.5M)が搬入されました。
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階段室は前面道路と反対側にあるため、ガラスをクレーンで宙吊りにして建物の上空を通過させて反対側へ輸送するという、まるでTV番組「完成!ドリームハス」が欲しがりそうな(笑)アクロバティックな搬入方法でしたが、ガラス屋さん総勢7名による息のピッタリ合った仕事で無事に設置することができました。
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この緊迫感、今にも松崎しげるのナレーションが聞こえてきそうです(笑)。ガラス屋さん本当にお疲れ様でした!

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玄関から見る。窓の向こうには川が流れていて、境界には少し背の高い樹木を植える予定です。こちらも完成が楽しみです!

とんび

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「鎌倉テラスの家」の現場裏には小高い山があります。どうやらそこには鳶の巣があるようで、愛らしい鳴声が慌ただしい現場を和ませてくれます。今日は清々しい冬空でとても気持ち良さそうに飛んでいました。さて、大工工事もいよいよ佳境に入り、完成に向けてもうひと踏ん張りです!

セミナー三昧

今月はセミナー三昧でした。ビックサイトで行われた山田憲明さんの「今すぐ使える!超実践的木構造」や前職代表の関本竜太さんの「金属防水が可能にする持続可能な木造の美しい外廻り」。他にも、月一回通っている住宅医での辻充孝先生による省エネ講座など、そのまま実践で使える貴重なお話を沢山聞くことができました。その中で特に印象深かったのは、新宿デザインセンターOZONEで開催された「未来住宅談義 新しい価値を創出するリノベーション」というセミナーで、建築家・工務店・不動産関係者・編集者のそれぞれの立場から今後の住宅産業について、リノベーションや省エネルギーの観点から考えていくというものでした。既に始まっている人口減少や少子高齢化、空家問題などによって今後の住宅産業はますます危機的状況に陥ることは明確です。その中で我々のような設計者がどう立ち向かっていくのか、自分自身悶々としていましたが、今回のセミナーでそのヒントとなるキーワードを幾つか見つけることができました。今すぐ答えがでるものではありませんが、自分のこれからの活動にとってとても大切なテーマになっていくのではないかと思っています。171128_01171128_02

それにしても30代の大工さんの数が全国で2万人ほど、10代にいたっては2千人程度だそうです。。。作りたくても作れない。そんな時代がすぐそこまで来ています。

断熱工事

「鎌倉テラスの家」は断熱工事が着々と進んでいます。今回は吹付け発砲ウレタンを採用しました。天井も壁も隙間なくびっしり詰まってモコモコです。171031_01 171031_02

木製サッシの枠付けもサイズぴったり納まって一安心。ちなみに奥の壁に立掛けてある物が木製サッシで、今回はヘーベシ-ベというドイツ製の金物を使った断熱・気密に優れた木製サッシを採用しています。取付が楽しみです。

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無言の重圧感

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我々の事務所の図面サイズは基本A3サイズですが、情報量が多く作図密度が濃いので、どうしても文字や数値は読める範囲内で極力小さくなってしまいます。いつも現場には申し訳ないと思うのですが、案の定、年配の職人さんからは冗談交じりで「文字が細かいなぁー」といつも愚痴をこぼされます。今回の現場でも例のごとく愚痴を言われると思いきや、無言で黙々とルーペを覗きこむ棟梁。無言の重圧感が逆に堪えます・・・。
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今回のハイライトである「リビングの2面開口」下地が出来上がりました。今月末には木製サッシが入ります。

中間検査と金物検査

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昨日は「鎌倉テラスの家」の中間検査と金物検査を行いました。中間検査は民間の検査機関による工事途中の検査で、主に柱や梁をつなぐ金物が指定通りに取り付いているか、建物の配置が図面通りになっているかなどをチェックされます。また、金物検査は構造事務所と我々設計事務所および工務店の3社揃って図面通りに金物が取り付いているかをチェックします。金物は壁で隠蔽されてしまうので、塞ぐ前に念入りな検査が必要です。共に大きな指摘事項はなく、次の工程に入っていきます。
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遊んでいるわけではなく、これも検査です・・・。
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階段も無事に設置完了。(踏み板は仮のものです)

リオタデザイン 出版記念トークイベント

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昨日は前職リオタデザイン代表、関本さんの出版記念トークイベントへ行ってきました。会場は立ち見が出るほどの盛況ぶりで、OBのお施主さんや知人も数多く来られ、関本さんらしいとても和やかな雰囲気の会でした。相変わらずのユーモアたっぷりトークで来場者のハートを鷲掴みにする関本さん。私が在籍していた頃よりさらにトークに磨きが掛かっていました(笑)。書籍(上質に暮らす おもてなし住宅のつくり方)は建築知識で連載していたものをベースにしながら書き下ろしもあり、とても充実した内容です。実務者から一般の方まで楽しめる内容で、しかもオールカラー(P160)で2200円! 是非、お近くの書店でご覧になってみてください。関本さん、改めましてこの度は本当におめでとうございます!IMG_0022

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雨対策

上棟してから屋根防水ができるまでの期間は雨が大敵です。特に台風の多いこの時期は毎日天気予報とにらめっこ。雨が降る前にはしっかり養生、雨が去ったらしっかり乾燥。ひたすらこの繰り返し。

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「鎌倉テラスの家」上棟式

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昨日は「鎌倉テラスの家」の上棟式でした。一日中、雨が降ったり止んだりの気まぐれな天気でしたが、上棟式のときにはピタッと止んで、気持ちよく式を執り行うことができました。この1年3ヶ月、お施主さんと幾度と無く打合せを行ってきました。そして、一緒にじっくり積み重ねてきた想いがこうして形となって目の前に現れると、本当に感慨深い気持ちで一杯になります。これからいよいよ本格的に工事がスタートします。竣工まであと6ヶ月程ありますが、引き続きしっかりと現場監理を行って参ります。

地盤調査

地盤調査

住宅を建てる際には事前の地盤調査は欠かせません。調査方法にはもっともポピュラーなSWS試験 (スウェーデン式サウンディング 試験)や、より詳細なデータが必要なときにはボーリング調査という手法を採用しますが、どこに調査を依頼するかも重要な要素であると思っています。「地盤調査を専門に行う会社」と「地盤改良工事が専門であるが調査も行う会社」がありますが、お施主さんには出来る限り前者を勧めています(前者の方が調査費用が5万程度割高)。理由としては、地盤改良をする必要があるかないか判断が分かれる微妙な判定結果がでた場合、(ケースbyケースではありますが)概ね前者の場合は改良をしないで済む方法を客観的な立場で提案して頂くことが多く、逆に後者の場合は地盤改良を行う必要があると判断を下されることがよくあるからです。地盤改良を行うと50万~100万くらい費用が発生しますので、計画に大きく影響してきます。ただし、もちろん各社メリットデメリットがありますので、お施主さんにはその都度丁寧に説明をし、どこに依頼するかご相談させて頂いています。今回前者で行った調査も例のごとく微妙な判定結果が出てしまいましたが、なんとか地盤改良をしなくて済みそうです。