竣工してからちょうど2年が経った「だんだんの家」のお施主さんから嬉しいメールを頂きました。お施主さん了承の上で少しだけご紹介させていただきます。
「引き渡しからちょうど2年が経ちました。私たち家族が家に、そして家も私たち家族に馴染んできた感じがします。新築の時の真新しさも気持ちよかったし、少し傷がついてしまったりもしていますが、毎日とても心地よいです。家族それぞれに居心地の良い場所があるようで、畳スペースから自分で作った釣り糸を垂らして魚釣りをして遊んだり、ソファに寝転んで本を読んだり、ダイニングテーブルやスタディスペースやカウンターでお勉強をしたりと、それぞれの場所で気ままに過ごしています。5人全員が同じ2階にいても程よい距離感がありゆったりした気持ちで過ごせています。そしてそれぞれが思い思いに過ごしている姿をキッチンから眺めるのが私の幸せな時間です。家はもちろん、心地の良い暮らしを設計してくださって心から感謝しています。」
家づくりで1番大切なことは間取りを考えることではなく、家族でどんな時間を過ごし、どんな暮らしをしたいのかを考えることだと思っています。家づくりはいわば「これからどんな人生を過ごしていきたいのか」を考えることと同じだと思っています。人生は楽しいことばかりではありませんが、どんなときでも家族と寄り添い、家族と共に成長していける家をこれからも提案し続けていこうと、このメールをいただきその想いがますます強くなりました。Oさん、これからも末永いお付き合いをどうぞよろしくお願いいたします!
非常勤講師をしている専門学校でも6月からオンライン授業が進んでいます。事前に動画を作成したり、授業構成を再構築したりなど準備がなかなか大変ですが、オンラインならではの楽しさも感じながら進めています。いよいよ来週から対面授業が開始しますが、コロナの第2波・第3波に戦々恐々しながらも、学生達とともに乗り越えていきたいと思います。
天童木工 東京ショールームで開催されたJID主催のセミナー「剣持勇のジャパニーズ・モダン」へ行ってきました。現 剣持デザイン研究所所長の松本さんと元天童木工開発部の菅澤さんの2人によるトークイベント。主に戦後から昭和後期にかけての日本の家具・インテリアデザインの歴史と剣持氏の当時の仕事ぶりを紹介する内容でした。戦時中、軍事部品を製作していた天童木工に当時役人だった剣持氏が軍服を着てサーベル(刀)片手に部品を検品しに来ていたという驚きのエピソードも。
会場には剣持デザイン研究所のOBの方々も沢山来られていて、同窓会のような雰囲気でしたが、今なお現役でデザイン活動されている方々ばかりで、剣持氏のDNAは今の時代にも受け継がれているのだと実感することができました。(ちなみに所長の松本さんは今年で90歳!)
セミナーの前には天童木工のショールーム(設計:坂倉順三建築研究所 長大作氏が担当)の見学ツアーがあり、師匠のコルビジェを彷彿とさせるディティールが垣間見られ、こちらもDNAが受け継がれていました。
天童木工へ行く前に東京国立近代美術館の「窓展」へ。藤本壮介氏の「House N」の原寸コンセプトモデルが美術館前に。居心地の良いベストポジションを探る。
昨日は前職リオタデザイン代表、関本さんの出版記念トークイベントへ行ってきました。会場は立ち見が出るほどの盛況ぶりで、OBのお施主さんや知人も数多く来られ、関本さんらしいとても和やかな雰囲気の会でした。相変わらずのユーモアたっぷりトークで来場者のハートを鷲掴みにする関本さん。私が在籍していた頃よりさらにトークに磨きが掛かっていました(笑)。書籍(上質に暮らす おもてなし住宅のつくり方)は建築知識で連載していたものをベースにしながら書き下ろしもあり、とても充実した内容です。実務者から一般の方まで楽しめる内容で、しかもオールカラー(P160)で2200円! 是非、お近くの書店でご覧になってみてください。関本さん、改めましてこの度は本当におめでとうございます!
住宅医スクールに通い始めました。このスクールは住宅医協会が主催するもので既存住宅をきちんと診断でき、耐震や省エネを含めた改修や維持管理に関するエキスパートな人材を育成することが目的のスクールです。昨日は初回講義でしたが、内容は実践で使えることばかり。さっそく目からウロコがたくさん落ちました。今後の授業が楽しみです。我々の事務所でもいくつか改修のご相談を受けていますが、ハードな部分の改修だけではなく、施主の家に対する想いを丁寧に汲み取り、ソフトな部分もバランスをとりながら、きちんと家と向き合い、共に美しく年を重ねることができる家づくりを進めて行きたいと思っています。
今日は朝から埼玉県和光市で新築計画のお施主さんと打合せを行い、午後は友人に誘われ久しぶりのフットサルへ。あまりに久しぶりすぎて頭の中のイメージと現実とのギャップ感に衝撃を受け、心身ともに崩壊状態でした。。。日ごろの運動が大切だと思い知らされ、自分を見つめ直す良い機会となりました。
7月から某学校にて2級建築士を目指す生徒を対象とした設計製図の講師を勤めることとなりました。そんな中、先日 2級建築士試験の設計製図課題が発表されました。
・・・!? これから計画が始まる「鎌倉(景勝地)の住宅(週末住宅 木造2階建 )」とまさかの条件一致!! これも何かのご縁でしょうか? ちなみに我々の計画では土間スペースの予定は今のところございません・・・。
学生時代の恩師である家具デザイナー小泉誠さんが本の出版に合わせて行った講演会に行ってきました。
私は小泉さんと出会っていなければ、独立もさることながらデザインの仕事にも就いていなかったかもしれません。それほど学生のころに強い影響を受け、たくさん面倒もみていただきました。ありがたいことに今も関係を続けさせて頂いています。
出版された本「地味のあるデザイン」は、計画する人(デザイナー)と作る人(職人、メーカー)の関係性について様々な角度から小泉さんらしい言葉で語られており、現代のものづくりのスタンスに一石を投じる内容であると思います。私も共感することが多く、住宅設計に関わることを決めたのも学生の頃耳にした小泉さんの言葉『じっくり、しっかり、ゆっくり』が心の片隅に残っていたからかもしれません。
講演後打ち上げに誘っていただき、出版にまつわる苦労話や裏話を面白可笑しく(当時は緊迫した局面もあったようですが)話して下さいました。また、打ち上げに参加された相羽建設さんや府中の若葉家具さんからは「小泉さんは打合せの準備が完璧すぎる!」「妥協がまったく通用しない!!」など作り手さんの生の声を聞き、改めて強い信頼関係で結ばれているのだと感じました。
最後に小泉さんは「決して楽しいことばかりではなく、時には腹を割って厳しいことを言い合い、時間をかけてじっくり築き上げてきた信頼関係なのだ」とホッピー片手に熱く語ってくださいました。(笑)
事務所開設に伴い、たくさんのお祝いメッセージやお花を頂きました。
初心を忘れず、信念を持ってこれから精進して参ります。
皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
この度、事務所の立上げに伴いウェブサイトを開設いたしました。
サイト開設にあたり、まずは設計事務所所属当時の担当物件写真や情報の掲載を快くご了承下さいました辻村久信さん、関本竜太さん、緒方慎一郎さんを始め、各関係者さまに心よりお礼申し上げます。
今後はこちらを通して、その時々のメッセージを発信していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ヨシザトデザイン一級建築士事務所 吉里秀則・吉里絵里