東京の下町、小岩の住宅地にある木造3階建住宅の改修計画です。築30年ほどのこの住宅は1階を親世帯、2・3階を子世帯が2世帯住宅として使用していましたが、親世帯であるご両親がお亡くなりになった関係で改修することになりました。当初は建て替え案もでていたそうですが、愛着あるこの家を改修して、終の棲家にすることとなりました。また、奥様が北欧雑貨の輸入販売を行っている関係で、毎年外国からゲストが長期間訪れるため、1階をゲストハウスとしても活用できるようにという要望がありました。
外壁や屋根の再塗装、室内のフローリング張替えや壁の再塗装といった基本的な改修工事を行いつつ、庭の一部には外と内の中間領域となるテラス空間を新設しました。既存の建物に”コの字型のハコ”を貫通させたようなこの空間は構造・仕上げともに木材を使用し、ご主人こだわりのブルーグレー色の保護塗料を塗布しました。ご主人が生れ育ったこの地域は所謂下町の密集住宅地で近隣同士の付き合いが深く、施主はもちろんのこと訪れた外国ゲスト達がテラスと庭を介して近隣住民とのコミュニケーションを育める場となることを期待しています。
- 所在地
- 東京都江戸川区小岩
- 設計期間
- 2017/7 ~ 2018/3
- 工事期間
- 2018/4 ~ 2018/6
- 施工
- 大和工務店|阿部 浩章
- 撮影
- 新澤一平
- 用途
- 戸建住宅
- 工事種別
- リノベーション(外構工事、内装工事)