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学生時代の恩師である家具デザイナー小泉誠さんが本の出版に合わせて行った講演会に行ってきました。

私は小泉さんと出会っていなければ、独立もさることながらデザインの仕事にも就いていなかったかもしれません。それほど学生のころに強い影響を受け、たくさん面倒もみていただきました。ありがたいことに今も関係を続けさせて頂いています。

出版された本「地味のあるデザイン」は、計画する人(デザイナー)と作る人(職人、メーカー)の関係性について様々な角度から小泉さんらしい言葉で語られており、現代のものづくりのスタンスに一石を投じる内容であると思います。私も共感することが多く、住宅設計に関わることを決めたのも学生の頃耳にした小泉さんの言葉『じっくり、しっかり、ゆっくり』が心の片隅に残っていたからかもしれません。

講演後打ち上げに誘っていただき、出版にまつわる苦労話や裏話を面白可笑しく(当時は緊迫した局面もあったようですが)話して下さいました。また、打ち上げに参加された相羽建設さんや府中の若葉家具さんからは「小泉さんは打合せの準備が完璧すぎる!」「妥協がまったく通用しない!!」など作り手さんの生の声を聞き、改めて強い信頼関係で結ばれているのだと感じました。

最後に小泉さんは「決して楽しいことばかりではなく、時には腹を割って厳しいことを言い合い、時間をかけてじっくり築き上げてきた信頼関係なのだ」とホッピー片手に熱く語ってくださいました。(笑)